1.きっかけ(コンセプト)
平成26年8月20日、広島で大規模な土砂災害が発生しました。時間の経過とともに、防災への
意識が低くなりつつあるように感じています。
そこで私たちは、「防災」をテーマに、高校生の私たちにできることを考え、この防災特設ページを
立ち上げました。
実際に被災地である八木地区の中学校の先生から、「被災直後3日間、何も物資が届かなかった。
4日目以降からは、食べきれないくらいの大量の物資が届き、逆に整理が大変だった。」というお話しを
聞きました。つまり、災害が起きて、3日間くらいは、自力で飲食の調達を行わなければならないということだと思います。
また、平成27年1月22日の中国新聞に防災に関する広島県民調査の記事には、
「防災マップを確認したことがあると答えたのは県民の約半数。3日分以上の食糧・飲料水の備蓄は
重要と答えたのが73.2%に対し、実際に備蓄をしているのは18.7%に留まっている。」という内容が
掲載されていました。
二度とこのような悲劇が起こらないように風化させてはなりません。また、防災の意識を高め、
緊急時に必要な備えの輪が少しでも広がるようにという願いを込めて、取り組んでいきます。
2.私たちの思い
授業の中で一昨年の災害について、どう思ったかについて、自由に意見を出し合ってみました。
その一部を紹介します。
・他人事ではないと思った。
・ボランティアに行ったが、衝撃的だった。
・被害に遭った人たちの中には、お年寄りの方や小さな子どももいて、とてもいたたまれない気持ちになった。
・助け合わなければいけないと感じた。
・すぐに助けに行くことができなかったことが、申し訳ない。
・身近な場所でのニュースであり、自分の身にもいつ、何が起こるか分からないと思った。
・話し相手になったり、勇気づけたりしたい。
・一日も早く、元の生活に戻れるといいなと思いました。
・被害が大きく、とても悲しい気持ちでいっぱいです。
・土砂災害に対する恐怖が強まりました。
・勇気をもって、素早く避難することが大切だと思った。
・もし、自分が被災していたら、どんな状況に陥っていたんだろうと不安になった。
・もし、私の住んでいる所で被災したら、どこに逃げてよいのかわからなくて、パニックになると思った。
・次世代に語り継いでいきたい。
・私も安佐南区に住んでいますが、被害はありませんでした。しかし、災害の爪痕は残っており、
復興には時間がかかると思います。
3.必要だと考える防災用品リスト
以下のものを持ち出し用の袋にまとめておくといいと思います。
全ては入りきれませんが、各ご家庭の状況に合ったものを準備していただきたいと思います。
・非常食(食糧、飲料水)
・スマートフォン、携帯電話
・スマートフォンや携帯電話の充電器(ソーラーパネルのもの)
・懐中電灯
・軍手
・携帯ラジオ
・ライター
・マスク
・簡易トイレ
・ティッシュ(ドライ、ウェット)
・十徳ナイフ
・応急医療セット
・おむつ、生理用品
・粉ミルク、離乳食(赤ちゃんがいる場合)
・清潔なタオル、着替え
・ホイッスル
・アルミホイル
・ビニール袋
・家族の写真(捜索用として)
・防寒具
・カセットコンロ・カセット暖房(停電用として)
4.皆様に取り組んでほしいこと
○ 家族会議
避難場所と避難経路の確認 はぐれたとき、どこに集合するか。
避難場所は、近くの学校、スポーツセンター、公民館などの施設であることが多いようです。
皆様も身近な避難場所をインターネットなどで調べてみましょう。
(例)広島市中区基町
広島城跡、広島市青少年センター
千田町 広島市中区スポーツセンター
加古町 アステールプラザ など
○ 情報収集
土砂災害のおそれのある地区は「土砂災害危険個所」とされています。
また、津波や大雨などによる浸水のおそれのある地区は「浸水想定区域」とされています。
皆様も自分の地区が危険かどうか、インターネット等で、確認をしてみてください。
また、強い雨や長い雨のときは、テレビやメール、地区の放送等による「土砂災害警戒情報」に注意しましょう。
○ 災害に遭った時の対応を考えること
・避難する際の移動時間は、人それぞれなので、早めの決断をする。
・土砂災害の多くは、木造1階で起こっているので、どうしても避難が困難な場合は、頑丈な建物への避難や
より安全な場所(崖から離れた部屋や2階など)に避難する。
(地震の対処)
・屋内の場合は、頭を保護し、家具から離れる。丈夫な机の下にもぐる。あわてて外に飛び出さない。
火の始末。扉は避難路として開けておく。
・人が大勢いる施設にいるときは、施設の係員の指示に従う。指示がない場合は、吊り下がっている照明の下など危険な場所を避け、安全な場所へ移動する。
・エレベーターに乗っているときは、最寄りの階で停止させ、すぐに降りる。
・屋外にいるとき、ブロック塀や自動販売機、窓ガラス付近、電信柱、看板などから離れる。
・公共交通機関に乗っているときは、つり革やてすりにしっかりつかまる。
・自動車運転中は、急ハンドルや急ブレーキをせず、ハザードランプを点灯して、周囲に注意しながら、
緩やかに速度を落とし、道路の左側に停車する。
○避難訓練
・避難経路を歩き、避難場所に行ってみる。
・いざというとき、あわてないために、非常食を食べたり、防災グッズを使ったりする。
年に1回、たとえば防災の日(9月1日)などに、備蓄しているものが消費期限切れになっていないか、劣化していないか、紛失していないかなどを確認し、必要であれば補充をする。
また、どこに置いたか忘れてしまわないよう、より持ち出しやすい保管場所を検討する。
私たちは、一刻も早い復興と、これからの皆様の身の安全を心よりお祈りしております。