1.はじめに

昨年起きた西日本豪雨災害により、私たちの学校は一時休校になりました。また、その後も通学が困難な生徒がいたり、その復旧作業ボランティアに参加したりした生徒もいます。「災害」と言われたこの異常気象を軽視することはできません。このページを作ったきっかけは、世界的に課題となっている「環境保全」についての知識を深めて、一人でも多くの方に環境について考えてほしいと考えたからです。

今年度、私たちの学校は、授業である「総合的な学習の時間」を中心に、SDGsの実現を目指した学習や取り組みをしています。SDGsとは、2015年の国際サミットで採択された「持続可能な世界」を実現するための17の目標のことです。その中には、「安全な水とトイレを世界中に」、「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、「住み続けられるまちづくりを」、「気候変動に具体的な対策を」、「海の豊かさを守ろう」、「陸の豊かさも守ろう」の環境保全に関連するものが掲げられています。

環境保全とは、自然保護が人間の住環境を保全するという見地から、環境破壊を防止し、自然保護を図ることです。この保全が実現するかどうかは、開発とのバランスによって決まります。科学技術や産業の発展も必要ですが、環境についても意識し、できることを協議し、行動していくことが大切だと考え、特設ページを作ることにしました。

 


 

2.現在の環境問題

・大気汚染

自動車の排気ガス、森林伐採等によって、大気が汚染されます。その結果、酸性雨や光化学スモッグ、PM2.5が発生し、人体や土地、建物に影響を及ぼします。広島市でも市内11ヶ所の大気測定局において、大気の状況を常時監視しています。

 

・地球温暖化

二酸化炭素の大量放出により、地球全体の平均気温が上がる現象のことをいいます。海水の膨張や氷河の融解による海面上昇で、低地の水没、沿岸地の災害が懸念されます。 

 

・ごみ問題

数多くの課題があります。まず、①廃棄物の減量化です。各家庭や企業での意識や工夫が必要です。また、②リサイクルにつながるよう、ごみを正しく分別することも大切です。ごみの処理時に発生するダイオキシンへの取り組みも進んでいます。③不法投棄は法律で定められた処理場以外に廃棄物を捨てることです。私達の身近な例では、お菓子の袋やジュースの缶やペットボトルのポイ捨ても同様だと思います。

 

・砂漠化

  気候の変化により、雨量が少なくなり、土地が劣化していくことを指します。農作物が育ちにくく、深刻な食糧問題へとつながります。

 

・自然生態系の変化

希少種生物が絶滅の危機にさらされます。また、動物の暮らす環境も変わり、十分な食料が得られず、人里で土地を掘り起こしたり、人家に入り、家庭菜園を荒らすことなども起きています。

 

 

・生活への影響

また、気候メカニズムの変化による異常気象で、熱射病などのリスクが高まります。対策として、ミネラル、塩分、水分などを意識して摂取することが必要です。

 

「持続可能な社会」を作るために、私たちや、広島にある企業も環境保全について様々な取り組みをしています。

 

 

3.ごみの分別

  今回は、ごみ問題にスポットを当てて、考えていこうと思います。ごみの出し方は、各地方自治体によって基準が定められています。広島市の例を挙げると、次の8つに分類されます。

 

 

ごみの種類 可燃ごみ ペットボトル リサイクルプラ その他プラ 不燃ごみ 資源ごみ 有害ごみ 大型ごみ(有料)
出せるもの

台所ごみ

再生のきかない紙くず

木くず・せん定木くず

ペットボトル 容器包装プラスチック 容器包装以外のプラスチック類 陶磁器類

小型家電

(大型以外)

紙類(名刺大以上)

布類

金属類

ガラス類

乾電池

蛍光管

体温計

家電リサイクル法対象機器

家電製品

家具

寝具

 

分別しやすいよう、ごみ箱を分けたり、分別を間違わないよう、表示をわかりやすくしたりするなどの工夫が必要です。しかし、もっとも大切なことは、分別のルールを守る心だと思います。小さな行動が環境保全へとつながっていくこと、環境が破壊されるとどうなっていくかを今一度考えてほしいと思います。

 

 


4.企業の環境保全への努力

今回の協力企業様に、環境に対するお考えや環境保全に向けた具体的な取り組みについてインタビューして得た情報をまとめてみました。

 

【タニモト食品工業】

300種類以上の広島特産土産を取り扱っています。会社の大倉庫に商品は整列されていますが、大量に出るダンボールを再利用し、ごみの量を減らしています。

 

【よしの味噌】

「地産地消」を掲げており、地元地域の活性化に加え、安全・安心志向の高まりや販売の多様化に対応しています。「レモン鍋」に使用しているレモンについても、果汁だけでなく、果皮も材料として使用し、捨てるごみの量を減らしています。

 

【サンフーズ】

自然環境に恵まれた広島の風土が育んだ広島の味「広島風お好み焼(冷蔵・冷凍)」をお届けするため、環境保全に取り組んでいきたいと考えています。また、各製造ロット毎に、商品だけでなく、数値による品質管理、衛生管理を厳しくしています。オリジナル商品が「広島ザ・ブランド」や「広島市グッドデザイン賞」に輝いています。

 

【カスターニャ】

冷凍プリンなど、おいしいスイーツを販売しています。フルーツのチーズケーキには、まるごと捨てられてしまうダメージのある果物のいい部分をカットし使っており、ごみの減量に貢献しています。

 

【コナスタイル アロハ】

現在世界では異常気象により、コーヒーの原木が枯れています。ハワイ島にも26年ぶりのハリケーンが直撃し、そのため、原木の育成が可能な地域への移植を進める動きがあります。フェアトレードの精神でコーヒー農園や自然の健全化を目指し、価格交渉はせず、適正価格に加え、原木移植費用を払い、コーヒー産業の保持発展に努めています。

 

【蘭楽堂】

ごみの分別はきっちりと行っています。また、食品ということもあり、ロスが出ないように常に計算し、ゴミの減量に気をつけています。

 

【新庄みそ】

 

工場は、田園風景が今なお残る自然豊かな広島県吉田町にあります。排水処理施設を完備し、工場汚水は浄化して河川へ放流しています。 また生産段階で生じる汚泥は、廃棄物専門業者へ委託し、肥料として利用していただくなど、環境保全への取組みにも努めています。

 

 

 

5.私たちにできること、考えたこと、調べたこと

【買い物のとき】

・本当に必要なものを買っていますか。

・ずっと使えるものを買っていますか。

・余分な包装は断っていますか。

・詰め替え製品を買っていますか。

・マイバッグを持って買い物に行っていますか。

 

【台所にいるとき】

・作りすぎていませんか。

・何度も使える容器で保存していますか。

・調理くずが出ないように工夫していますか。

・最後まで使っていますか。

・生ごみをだすとき、水を切っていますか。

 

 

【リサイクルについて】

・修理して使っていますか。

・リサイクルマークの表示があるかどうか知っていますか。

・アルミ缶1個のリサイクルで、40Wの電球を11時間半点けられることを知っていますか。

・紙の再利用は、原料から作ることに比べ、約75%のエネルギーを節約できることを知っていますか。

・ガラスは、道路や建築材料、タイルにも再利用されていることを知っていますか。

・ごみを焼却すると、約10分の1の重さになることを知っていますか。

・リサイクル製品を選んで買っていますか。

・ペットボトルをリサイクルするとき、キャップを外していますか。

・空き缶や空き瓶をリサイクルするとき、中を洗っていますか。

・使い終わったペットボトルを半分に切って、そこに穴をあけると植木鉢になることを知っていますか。

・空き瓶もペン立てになることを知っていますか。

 

【その他】

・スプレー缶を捨てるとき、使い切っていますか。

・空き缶や空き瓶をお店に返すと、払った一部の金額が返ってくるデポジット制度を知っていますか。

 

 

 

使い終わった後の新聞紙やペットボトルは捨てるのではなく、様々なことに利用できます。例えば、ごみ箱にしたり、ペンケースに利用したりできます。またペットボトルについては、圧縮して捨てることにより、かさが少なくなり、ごみを減らすことができます。

 


 

 

 

6.環境保全に関するスローガン

・ぴかぴかで みんなも私も 気持ちいい

・取り戻そう きれいな地球

・立ち止まり 環境について 考えよう

・守ろうよ 自然いっぱい 夢いっぱい

・環境を 守るために できること

・できるだけ 増やしていこう リサイクル

・ポイ捨ては やめよう!

・エコバッグ 使うだけで 守れる環境

 

【参考HP】

・外務省HP https://www.mofa.go.jp/mofaj/

・厚生労働省HP https://www.mhlw.go.jp/index.html

・広島市HP http://www.city.hiroshima.lg.jp/ 

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