広島の林業と6次産業化について
今回、私たち広島市商ドットコムは、地域産業の活性化を目指すに当たり、※6次産業化に取り組みます。
※6次産業化とは?
農林水産物等及び農山漁村に存在する土地、水その他の資源を有効に活用して、一次産業としての農林漁業と、二次産業としての製造業、三次産業としての小売業等の事業との融合を図る取組であって、農山漁村の活性化に寄与するものをいう。
そこでまず、協力企業について知るところから始めました。
●太田川森林組合とは?
温井と芸北の2か所に工場を持ち、4つの事業を持っています。
1つ目は、指導事業。森林組合員の育成強化を図るための研修会を開催し、業務や財務の健全化を目指しています。
2つ目は、販売事業。広島県の木材流通市場において、核としての役割を果たすため、優良木材展示会を開催し、集出荷の安定促進と木材の価格安定強化に努めています。
3つ目は、購買事業。産業苗木は、県、樹苗農業協同組合、森林組合が一体となり、質のいい苗の確保と流通に努めています。
4つ目は、県内の緑化と環境保全です。松林の保護にも力を入れています。
●工場長様からのお話
・中国山地は、険しい山が多く、機材設備で大掛かりな伐採が難しいところである。
・ワイヤーで吊りだして、搬出をするのだが、林道がまだまだ完全ではない。
・日本産の木材の価格が安い。その理由は、日本産の木は外国の木と比べて小さいからである。
大きく太い木ほど、割った時に狂いが少ない。細い木は、割ると反り返ってしまうとのこと。
・森づくりの一環として、※間伐がある。
伐採した木材の有効利用を考えていかなければならない。
・このたび、市商生のみなさんが発案したデザインで発売することに協力します。
・今回の取り組みにより、広島の森林や環境について、広く知っていただきたいと思います。
※間伐とは?
森林は成長過程で密集化してしまう。この状態では、木々はお互いに日光や水を十分に摂取できない状態になるので、立木を間引くことで、森林の成長を促すこと。間引かれたこの木材のことを間伐材と呼ぶ。間伐材の用途として、建築用建材、割りばし・ガードレール・バイオマスエネルギー源などが挙げられる。
・安芸高田市の冬は寒いので、工場で出た不要な端材をストーブに使用している。
・鉋屑(かんなくず)をペレットに加工し、芸北工場のボイラーの燃料として使用している。
私たちは、不要になったものを有効利用していくことが、環境問題の対策にもなり、産業の活性化やビジネスチャンスの創出につながっていくのではないかと感じました。
●広島の主な木の種類
檜(ひのき):日本と台湾にのみに分布される。日本では最高品質に分類され、加工がしやすく線蜜で狂いがないので、日本人に好まれる。香りがよく、癒し効果で知られる。今回の間伐材を利用した商品に使用している。
竹(たけ):イネ目イネ科竹亜科 繊維が強く上部であり、一般の材木と同様に健在として利用される。また、弾力性に富んでいるため、バネ様の素材として利用される場合もある。さらに、細工が容易なので、簡易的な利用にも向く。竹小舞などに使われている。
桜(さくら):バラ科サクラ亜科サクラ属フローリング材に使われる。また、スモークチップとしてもつかわれる。湿気に比較的強く材としては固く冷たい。日が経つにつれ、色が濃くなり、味が出てくる素材。
朴(ほお):葉は芳香があり殺菌作用があるため食用としても使われる、材質は堅く、水に強い。また、手触りがよろしいため、まな板や日本刀の鞘などに使われる。
ブナ:曲がりやすい習性があるが薬品により改善された。需要は低いが曲がりやすいため家具の脚に使われることが多い。